遠州の小京都 森町

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森町について

こころで京を感じるまち、遠州の小京都 森町について
森町の魅力や歴史、文化にふれます。

歴史

遠州森町は静岡県西部の山間地にあり、三方を小高い山々に囲まれ、町の中央を清流「太田川」が流れ、どこか京都に似た風情を感じる町。 その昔、火伏せの神「秋葉山(あきはさん)」へ通ずる秋葉街道の宿場町として賑わい、今も街道脇に残る格子戸の町家や路地裏の土蔵はその時代の名残です。 大正12年(1923年)7月、森町を訪れた地理学者「志賀重昂(しがしげたか)」は、山紫水明のこの町を「小京都」と称賛し、以来遠州の小京都と呼ばれるようになりました。

小京都について

「小京都」とは、古い町並みや風情が京都に似ていることから、各地で名づけられたまちの愛称であり、室町時代以降、各地の大名が京都を模倣したまちづくり(都うつし)をしたのが、「小京都」の起源といわれています。
現在、狭義では、「全国京都会議」に加盟する市町のことをいいます。
「全国京都会議」は、1985(昭和60)年に、京都市をはじめとする26市町により結成され、「小京都と京都ゆかりのまち」のPRや文化の掘り起こし策などの協議をしています。
1988(昭和63)年の第4回総会において、全国京都会議への加盟基準が定められ、その1つ以上に合致していれば、総会で承認されます。
森町は、2012(平成24)年11月に加盟し、49の加盟地域(平成26年1月現在)の中でも、全ての加盟基準に合致する「小京都」を代表するまちの一つです。

森町と小京都の関係

日本の美しい風景を世界に知らしめた地理学者志賀重昂(しがしげたか)氏(1863~1927年愛知県岡崎市出身)は、大正12年に森町を訪れ、この地の風景の美しさに心を打たれ、「森町之賦」(森町を称える詩)を詠みました。
「三方を山々に囲まれ、南部一帯に平野が広がっている。帯のように太田川が流れ、左右ににぎやかな町並みがある。三味線や太鼓のお囃子や賑やかな唄が川の流れを隔てて聞こえてきたり消えたりしている。その様はどこにでもある風情ではない、まさに『小京都』である。」 というもので、森町が「遠州の小京都」と呼ばれる由縁の詩として伝えられています。
森町と小京都の関係
古来、京都から近い琵琶湖を「近江」、これに対して、遠くにある浜名湖などを「遠江」と区別したことから、遠江の国名が生まれました。
遠州平野の中央を天竜川が流れ、磐田原の先端(磐田市)に国府が置かれました。
国府の真北に光明山が創祀され、これを東西・左右に分ける形で「春埜山」、「秋葉山」がそびえ、太田川の要、 森町に「一宮」が、国府に「二宮」が、原野谷川のたもと(袋井市)に「三宮」が祀られました。
特に、太田川流域は、都と同じように条里を整えた地域づくりが古代から行われ、自然の恵みの中に豊かな生活空間を形作ってきました。
森町は、遠江国一宮を中心に、多くの由緒ある神社・寺院が置かれています。
一宮の中心本宮山を頂にしてその裾野に勅使の御座所や蓮華寺、天宮神社などが造られ、 太田川を京都の鴨川に見立て、賀茂神社や山名神社が祀られています。
一方、森の町(森市場)は、山の幸・海の幸・里の幸の交易の場として古より繁盛し、 京都の芸能も流入され、都の文化がこの地域に根付いています。
小國・天宮両社に伝わる十二段舞楽は、仏教とともに大陸から都を通じ遠江国に伝えられ、千年前の姿をつないでいます。
山名神社天王祭舞楽は、京都祇園祭の舞様を伝える貴重な芸能で、このほか「森のまつり」など多くの伝統芸能を残しています。
森町は「遠州の小京都」としての要素を数多く残し、京都に似た地形の中に数多くの歴史と文化を継承しており、今も脈々とその伝統を受け継いでいます。
森町と小京都の関係

遠州の小京都 森町における3つの特徴

自然や景観

自然や景観
  • 三方を山々で囲まれ、中央を太田川が流れている
  • 町の中心には四条、五条のまちと同じ、森市場(森の町並み)がある
  • 比叡山と同じように太田川水源の山を背後に位置し、京都と同じように賀茂神社など寺社が配置されている
  • 桜、花しょうぶ、あじさい、ききょう、はぎ、紅葉などの花めぐり

歴史的なつながり

歴史的なつながり
  • 遠州森町の舞楽
    小國神社・天宮神社の舞楽は、左舞・右舞の一対をなし、都の文化を受け継いでいる
    山名神社の舞は、京都・祇園祭の流れをくみ、京都の祇園祭で途絶えてしまった貴重な芸能を伝えている
  • 桜御前の伝説(蓮華寺と京都清閑寺)
  • 菅原道真公の三人の従者の伝説
  • 小國神社と青蓮院門跡
  • 蓮華寺と比叡山
  • 天方通季と三条西家
  • 森のまつりで三島神社の男坂に掲げられる幟のぼりは、京都の有名店の帆布で作られている

産業と芸能

産業と芸能
  • お茶
  • 森山焼
  • 梅衣などの和菓子
  • 治郎柿などの伝統的な農産物
  • 遠州森町の3つの舞楽
  • 森のまつり
    (お囃子を練習する笛の音は、今も「森町之賦」を思い起こす情景である)

森町が描く小京都像

森町が描く小京都像
「遠州の小京都」たる由縁は、近代の森町の情景を詠んだ「森町之賦」です。この「森町之賦」になぞらえて、町民はもちろん、森町を訪れる人々などすべての人が思い浮かべる「遠州の小京都・森町」のイメージを【現代版:森町之賦】としてあらわしました。 京都にも通ずる、森の まち・人・もの に息づいている文化・伝統を、次代にしっかりと守り伝えます。そして、「遠州の小京都」としての由縁を大切に育んでいきます。
豊かな自然環境のなか、森の茶をはじめ、治郎柿やとうもろこしなどの豊かな農の恵み、和菓子、森山焼などを活かして、森の まち・人・もの、みんなの「絆」で、おもてなしをするまちづくりを展開します。
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